=TALK= /   MENU/INFO/GALLERY/TALK/BBS/LINK
■電脳遊戯調書■

〜過去掲載文 1〜
<1998年5〜8月>

戻る 過去2

1998年8月分

98/08/30

「悩んだ時は,町外れの洋館へ行きましょう。午後3時に現れる,白衣の天使が待っています・・・」・・・午後3時の魔法

 これは,講談社からアフタヌーンKCとして発売されているコミックスです。作者は垣野内成美。

 何かしら心に余裕のない現代。あこがれの,または愛する人との関係に悩みを抱いた主人公は,偶然町外れの洋館に彷徨いこんでしまう。そこには一人の看護婦さんが微笑みを浮かべて,主人公を待っていた。「ねえ,お紅茶はいかが・・・」誘われるままに洋館に入って紅茶を飲んでいると,古く大きな柱時計は3時を告げていた。「午後3時は魔法の時間・・・」主人公は看護婦に何気なく話し込んでしまう,自分の悩みを。そして看護婦は主人公が考えなかった,もう一つの観点を話してみるのであった,人との関わりについて,優しさを持ち合わせることについて・・・。

 「吸血姫美夕」でお馴染みのキャラクターデザイナーでもある垣野内氏が描く繊細かつ美麗なキャラクター。家族・友人そして恋人等への優しき思いが看護婦(この場合はナイチンゲールと呼ぶべき存在)を介して思い人へと伝わっていく心休まるお話です。主人公自体は話の内容で様々な人々が現れますが,悩みをうち明けられる看護婦は唯一一人の存在として描かれます。また,看護婦さんを中心に,各話の主人公同士は何らかの人間関係を保っているという一種の平行世界観をも持っている話です。(平たく言えば,この看護婦を中心としての,様々な人々が悩みをうち明けるカウンセラー室と言うべきか?)人への思いが淡々と詩のように述べられ,それを効果的に表現する描画力が読者を物語に引き込みます。これらのお話は,かなりの部分が作者の経験をベースにして構築されているので,それが共感を生む要因かもしれませんね。

 現在3巻まで発売中です。

98/08/23

「人間のまがい物,天使のまがい物,機械のまがい物・・・」・・・ヴァンデミエールの翼

 これは,講談社からアフタヌーンKCとして発売されているコミックスです。作者は鬼頭莫宏。

 時代背景は貴族制度が残っているヨーロッパ,プロペラ機が飛ぶようになった頃をベースにしています。ヴァンデミエールと呼ばれる天使のような翼を持った少女型自律胴人形(平たくいえば,魂を宿した木製人形)とそれに関わってしまった人たちとのお話です。物語は魂を持っているのに人として関わることの許されないヴァンデミエールとその関係者との因果応報,諸行無常の話となります。1話1話が短く,ヴァンデミエールもその回毎にタイプが違うのが主人公となり,関わる人たちもその回によって異なります(つまり,何種ものヴァンデミエールが存在し,その世界で平行に物語られていきます)。

 最近のコミックスにはない,1話完結方式(オムニバスに近い)を採用しており,話自身も教訓めいた物となっています。物語中に出てくる仏教的宗教用語が,より一層キャラクター達の人生における諸行無常感を引き出してくれますし,読者の共感を誘います。ヴァンデミエール自身,少女型自律胴人形という運命にあるにもかかわらず,物語における人間として生まれてこれなかったはかなさ,むなしさ,人間以上に人を人として感じる感性などには何かしら読者として感じるものがあります。

 これは現在第1〜2巻が発刊されています(第2巻で最終巻)。

98/08/16

「In the season of the cherry blossoms...」・・・季節を抱きしめて

 これは,7月23日にソニーコンピュータエンタテインメント(通称SCEI)から発売されたPS用アドベンチャーゲームです。ゲームシステムは前回紹介した「ダブルキャスト」と同様「やるドラ」シリーズの一つであり,ごく普通の選択肢制アドベンチャーゲーム(ゲーム中フル音声,フルアニメーション)です。

 ストーリーは主人公が1年間の浪人生活から大学1年生となった,桜が咲き誇る4月のある日。大学構内を予備校時代からの友人以上恋人未満のトモコと歩いていた。トモコには予備校時代にかなり励まされてこの大学に受かったのだ。ただ主人公の恋人であると思っているトモコには少々迷惑にも思っているのであった。二人で大学構内を歩いていると構内にある「悲恋桜」の下で倒れている一人の少女を発見する。主人公がその少女を助け起こして気づくのであった。高校時代,片思いの相手であり交通事故で亡くなった「麻由」にそっくりだと。介抱し目覚めた彼女だが名前を聞いても何処から来たのかと訊ねても分からないと言う。結局,余り話せずに彼女と別れてしまった主人公は,その夜のバイト中,思うのだった。「今頃,どうしているのだろうか・・・」気になった主人公はバイトをおいて出ていくのであった・・・というようにお話が進んでいく,トモコと少女との恋愛を描いたファンタスティック・ラブストーリーです。

 ラブストーリーものとしては,物語自身短めなので少しばかり物足りなさがありますがよくできていると思います。1ゲーム当たりの時間数は「ダブルキャスト」より少し長めかなと思うくらいです。物語中はいたって真面目ですが,お約束程度でお笑いが存在します。27通りのエンディングがありますが,GOODエンドは困難な選択があまりないので比較的簡単にたどり着けると思います。しかし,逆にバッドエンド,ノーマルエンドの方が全通り攻略するのは意外に難しいかなと思われます(真面目なラブストーリーものですので,物語終盤ではプレイヤーとして心情的にバッドエンドへ向かう選択をしづらくなるためです)。前作「ダブルキャスト」よりは簡単にGOODエンドにたどり着くことができますが,全選択肢を攻略してグラフィック達成率を上げるのは難しいかもしれません(全選択を行う心情になりづらい,いたって真面目なラブストーリーですから)。私の攻略では,全エンディング制覇,グラフィック既視率は90%を越えた時点で止まっています。

 個人的意見としては,もう少し物語が明るかったらとは思いますが,これは諸説あると思います。私の中では「季節を抱きしめて」よりは「ダブルキャスト」が面白いとは思います。(12正座の一つ「結跏趺座(けっかふざ)」と12星座のちび麻由はいい味だしてます)次回「やるドラ」シリーズは「サンパギータ」が今秋発売予定です(キャラクターデザインは「攻殻機動隊」「アップルシード」でお馴染みの士郎正宗氏!!)

98/08/09

「バカばっか・・・」・・・映画記念! 機動戦艦ナデシコ(TV版)

 これは約1年前TV東京系列で放送されていた「一応SF」アニメです。制作はジーベック,ナデシコ製作委員会。

 ストーリーは2200年代突入を間近に控えた火星,人類は火星にまで進出できるようになっていた。しかし今,火星は謎の昆虫型無人兵器(木星蜥蜴)に占領されようとしていた。主人公「テンカワ アキト」はシェルターに避難していたのだが,そのシェルターも木星蜥蜴によって破壊され,中にいた人々を殺戮し始めた。アキトが兵器に殺される瞬間,地球になぜか転移する。地球に転移してしばらく後,機動戦艦ナデシコ艦長「ミスマル ユリカ」に偶然ぶつかってしまう。ぶつかったときは思い出さなかったが,そのときにユリカが落としていた写真で思い出した。「あいつは,(小さいとき)火星にいたときのユリカ!」写真を返そうと必死で追いかけて乗り込んだ先は最新鋭戦艦「ナデシコ」のドック。これから火星に残された人々を救うため発進するナデシコにアキトはひょんな事からクルーにさせられてしまった矢先,木星蜥蜴がドックに襲来する・・・(これらはうろ覚えですのでつっこまないように)というところから始まり,火星奪還へと物語は進んでいきます。

 さて,これの面白さはやっぱりテンカワアキトに対する様々な女性からのラブアタックとギャグ・パロディにつきるでしょう。もしこれらがなければ,もっと陰惨なSFものになっているはずですが,これらがあるためにおちゃらけムードで楽しめてしまえます。女性キャラクターはおたく心をくすぐるような面々ばかりを取りそろえ,ほとんどの女性キャラを有無を言わせず恋心をアキトに向かわせているのですから,艦内で行われるアキト争奪戦が面白くないわけがない。また,ギャグも随所にちりばめられています。ただし,物語終盤になるとやはり皆さんまじめですのでギャグは少なくなりますが・・・

 現在,東映系列の映画館で「機動戦艦ナデシコ」の映画をやっています。物語はTVシリーズ最終回から3年後という設定です。映画は見てのお楽しみですので,あえてここでは書きません(書いたら東映さんに文句言われそうですね)。それと四国放送で毎週金曜25:50からTV版ナデシコをやっていますので,参考までに。

98/08/02

「雪降る季節に君と出会った・・・」・・・ノエル ラ・ネージュ

 これは、98年2月にPS用恋愛シミュレーションゲーム(この範疇はちょっと疑問ですが)として発売されたゲームです。発売はパイオニアLDC。

 ストーリーは西暦2014年のノエル(仏語で「クリスマス」の意味)の数日前。主人公はスキーをしていたが、転倒して足を折ってしまった。そのときに3人の高校3年生「橘柚実」、「碧川涼」、「門倉千紗都」が助けてくれた。骨折した後、主人公が仕方なくホテルに滞在しているとき、主人公の携行用ビジュアルフォン(携帯型TV電話のこと)にコールが・・・。「何だろう」と出てみると助けてくれた「橘柚実」からかかっていたのだった。主人公のことを心配してくれて、わざわざナンバーを調べて・・・」ということから物語は始まります。物語上、互いに住所が遠くて会いにいけなく、主人公と3人の子たちとはビジュアルフォンをかけることでしか連絡が取れません。そしてゲームの期間は12月末から彼女たちが卒業するまでの約3月間。この3月間、彼女たちとビジュアルフォンでコミュニケートして、はたしてどのようになるのでしょうか・・・というお話です。

 このゲームのおもしろさは、物語の背景設定と彼女たちとのコミュニケートの運び方にあります。設定は、2014年の鎌倉。「おおよそ未来はこのようになるだろう」と考えられた古都、現実にありそうな仮想の話題で彼女たちとコミュニケートしていきます。彼女たちが提供してくれる話題や問いかけに、主人公としては何らかの回答(選択肢制。これは「会話ボール」といって、回答表現や何らかの話題がボール状で表現され、そのボールを一定数(30個ぐらい)ため込むことができます)をしてコミュニケートしていくわけですが、これが難しいんです。選択肢は会話の中や、主人公がみているネット情報から出てくるのですが、この選択肢をプールしておいて、必要に応じて彼女たちに回答しなければなりません。それも会話自身が途切れないようにタイミングよく回答しなければならず、またゲーム中会話はリアルタイムで進められて、その間は一時中断もできませんしセーブもできません。適切な選択肢をプールしておいて、彼女たちの心境を察知し、彼女たちにスピーディに回答する・・・人間とのコミュニケートにより近いシミュレーションができるゲームです。会話内容も、仮想現実らしく本当に高校生と話しているかのような話題が多々出てきます。(会話内容はゲームしてみないと面白さはわからないので説明しづらいです)またビジュアルフォンをかける時間帯も、より高校生らしい時間帯にかけなければ相手は出てこないというシビアな面も・・・。会話自体に楽しさをおりこんだゲームですので、ちょっと「恋愛」というのが適切かはわかりませんが、ハッピーエンドは3人のうちの誰かと結ばれるのでやはり「恋愛」を冠した方がいいのでしょうか。

 今回、このゲームの続編(彼女たちの卒業後の話)が8月6日に発売されます。詳しくはパイオニア作成のサイト「PLAG」(http://www.pldc.co.jp/plag/)で公開しています。(それはそうと「ラ・ネージュ」の意味は仏語で「雪」です)

戻る 過去2

1998年7月分

98/07/26

「開けてください ”せつなさ”の扉を・・・12都市12少女物語」・・・センチメンタルジャーニー

 これは,98年1月に「センチメンタルグラフティ」(以下,SG)として発売されたセガサターン用ゲームのTVアニメーションです。もともとSGは恋愛アドベンチャーゲームとして発売されていましたが,このアニメーションではゲームが始まる前のプレストーリーとして作られています。今回,7月25日に全12話のうち1〜4巻までが発売されました。原作マーカス,制作サンライズ,発売バンダイビジュアル。

 ストーリーはSGの内容から説明した方がいいので,そちらから先に説明します。「主人公はよく転校する男の子。高校生になるまでに12回を越える転校歴があります。日本各地を転校し,それぞれの学校で生活をしてきました。各学校では,ひょんな事から記憶に残る印象的な出来事が同級生の女の子とともに起こります。その事件後,女の子は主人公に対し淡い恋心を抱いていましたが,主人公は各学校でお別れの挨拶も出来ないまま転校する事となってしまいました。時が経ち,主人公が高校3年になる頃,1通の差出人を書いていない手紙が届きます。「あなたにあいたい・・・」とだけ書かれた手紙に,主人公は「もしや,あの人では?」と彼女の基へ赴いていく。そう,懐かしいあの子がいる地へ・・・」というふうにゲームでは日本各地(12カ所)を巡り歩いて,手紙を差し出してくれた子を今まで関係の深かった12人のヒロインから探し出していきます。

 で,ここからがアニメのストーリー。「転校していった主人公に思いを募らせるヒロイン。少女時代,「告白しよう」と思ったのもつかの間,さよならさえもいえずに主人公は転校してしまった。その想い,せつなさから今でも「会えるのでは・・・」とずっと思っている。今では高校2年生。「あなたに会いたい・・・」と思い続けていた今日この頃,ひょんな事から過去に主人公と一緒に起こった印象的な出来事とよく似た出来事が起こってしまう。そして思い出すのだった,あなたのことを,あのころのことを・・・今でもせつなく・・・」ってな話となるわけです。

 TVシリーズとは思えないぐらいの作画レベルの高さには驚きました。よく書き込んでいます。それにあの「SFとロボットもの」のサンライズが作ったというのも驚きました。まあ,これはバンプレストが絡んでいるせいでしょう(笑)。シリーズの組み方も12人のヒロインが主人公となり,それぞれに焦点をあて1話完結で各ヒロインの切なさを表現していくという近年にないやり方を行っています。恋愛に対する切なさだけを織り込んだ純朴たる物語を展開する作品も最近無かったのではないでしょうか。(恋愛もののTVアニメなんてここ数年無かったはず)。ゲームをしていなくてもアニメだけで楽しめる作品です(ゲームをしていれば楽しさは倍ですけど(笑))特に,日本各地の都市をよく描いていますから背景なんかをみてると「ああ,あの地だ」なんて思ってしまいます。

 今回発売されたのは遠藤晶(長崎)「少女のためのヴァイオリン・ソナタ」,松岡千恵(福岡)「書けないラブソング」,七瀬優(広島)「星降る夜の天使」,杉原真奈美(高松)「微熱少女」です。私は個人的に杉原真奈美のストーリーが好きです(^^)。でも,1巻3,800円で12巻発売はちょっと販売戦略がえげつないと思ってしまうのは私だけでしょうか?

 センチメンタルジャーニーを作成したサンライズはサイトを持っていますが,リンクをするには許諾が必要とのことですので,「サンライズ」「アニメ」の2つのワードで,検索エンジンを利用して探してください(笑)

98/07/19

「女は生まれながらにして,演じる自分が中に存在しているのよ」・・・ダブルキャストについて

 これは,6月25日にソニーコンピュータエンタテインメント(通称SCEI)から発売されたPS用アドベンチャーゲームです。ゲームシステムはごく普通の選択肢制アドベンチャーゲームですが,ゲーム中はフル音声,フルアニメーションで物語が展開していきます。PSだからアニメーション処理が意外に悪いのでは思っていましたが,ゲーム中は物語と調和して違和感なしにアニメーションしていきます。(アニメーションのカットの使い回しなどをしていませんので,ゲーム中見ている分には飽きません)

 ストーリーは,「主人公は大学の映研新入部員。ある日映研の飲み会でつぶれるほど飲んで,繁華街の中で倒れていたところ,一人の女性に介抱される。彼女の名は赤坂美月。彼女は名前以外の記憶が無いという。心配になった主人公は自分の所に来ないかと言ってみた。すると意外なことに話に乗ってきた。ひょんなことから同居生活が始まった。しばらくして,映研は作品の制作に入り出す。題は「かこひめの寝屋」。10年前,この映研で撮影していたが,事故か自殺か主演女優とカメラマンが飛び降りを行ったといういわく付きのシナリオ。こんなシナリオでは,学内での主演女優のなり手がいない。そこで,主人公が思いついたのが主演女優=赤坂美月というキャスト。そして,撮影が始まった。主演女優は赤坂美月,カメラマンは主人公・・・」てな具合で,物語は奇妙な事件へと導かれていく,サスペンスものです。

 シナリオは良くできていますし,サスペンスものとしては申し分無いと思います。(ゲーム中のギャグは個人的に好きです(^^))ゲーム時間も1ゲーム1時間ぐらいですから,TVのサスペンスものを見ているのと同じくらいですね。ゲームのエンディングは27種類ありますし,グラフィック達成率表示までありますからついつい全エンディング制覇,全グラフィック制覇なんかに熱を上げてしまうんですよね(だから,はまるとなかなか抜けられないんです。私のプレイでは全エンディング制覇はしましたが,グラフィックは98.07%で止まっています)。ちなみに,このゲームのキャラクターデザインは後藤圭二氏(機動戦艦ナデシコ,エルフを狩るものたちなどのキャラクターデザイナー)です。

 SCEIはこのダブルキャストを始め,「やるドラ(みるドラマから,やるドラマへ)」シリーズとして,あと3本出します。次回作は「季節を抱きしめて」というファンタスティックラブストーリーものを7月23日に発売します。(意外に,各ゲーム誌の評価が高いようです)

 あとこのゲームで気になったのですが,遙さん(CV水谷優子)の「もしもし,隣の村山ですけど・・・」の台詞は一瞬クレヨンしんちゃん(CV矢島晶子)が入ったのか思いました。個人的に気に入った台詞は美月(CV平松晶子)の「覗くなよ」です(笑)。できれば,全エンディング制覇したら,残りのグラフィックまでのルートを示してくれればなあ(^^;)

98/07/05

「ちょっとHな,恋愛ゲーム・・・」・・・下級生について

 これは,エルフが発売した恋愛シミュレーションゲームです。SS版は18歳以上推奨,PC版は18歳未満購入禁止,ついこないだの6月25日にはウィンドウズ対応版が発売され(18禁),この7月24日はデスクトップアクセサリー集が発売予定となっています(これは15禁)

 このゲームはよく「同級生2」と比較されますが,まず違うのがゲーム内での期間の違い。これは「同級生2」は約2週間ですが,「下級生」は1年という期間となっています。これは前者がほとんどの女性と知り合っていることから「恋愛を成就するまでの期間」に限定したことに対し,「恋愛を成就させるまでの期間及び付き合い始めてのつきあい方」に重点を置いているのがこの「下級生」です。普通の恋愛ならば松田聖子の「ビビビッ」なんて事はまずないでしょうが,このゲームは長期にわたる恋愛のステップをメインにしています。ゲーム内容としては,同級生と同様,高校3年の主人公(かなりはちゃめちゃだが人道的な面は大いにある)が同じ学園に通っている同級生や下級生,その他の女性との恋愛を描いたゲームです。パソコンでの売り上げは発売年度ゲーム本数ではトップではなかったでしょうか。同級生と並ぶメガヒットゲームの1つです。

 この「下級生」は全4巻で「エルフ版下級生」としてビデオが発売されていますが(実は「下級生」というビデオが,同じビデオ会社から発売されているので「エルフ版」なんて区別がいるんです),今度TV放映されるようです。毎週木曜深夜,サンテレビで(つまり,同級生2の放送終了後と言うことです。同級生2が9話しかないので「1クール持たないな」と思っていたら,案の定こういうことでした)。

 下級生を作ったエルフのサイトは18禁ですので,自力でサーチするように(笑)(個人的には「美雪」がお気に入り(^^))

戻る 過去2

1998年5〜6月

98/06/28

「この世界には3つの勢力がある。軍と海賊と,それとアウトローだ」・・・星方武侠OUTLAWSTARについて

 これは,TV東京系列で6月最終週で放送終了となる深夜TVアニメです。原作は伊藤武彦。(徳島からだとTV大阪で受信できたと思います)

 単純に物語を言ってしまえば,「お宝探して宇宙船でレッツラゴー」となってしまうんですけど,このアニメの面白さは,大人びた台詞回しと,主人公のアウトローらしい生き様と,死ぬときは死ぬという設定でしょうか(笑)。だいたいのアニメにおいては,準主役はまず死なないでしょうし,ほとんどの場合復活します。しかし,これにおいては主人公を引っ張っていく,物語前半の準主役の女海賊があっさりと死んでしまいます。後々回想シーンもあるのですが,全編通して数カットしか無かったです。主人公もアウトローですから死んだ人間に対して,くよくよはしてません。割り切った考えで目の前の障害に立ち向かっていきます。まあ,このへんが他のアニメと違った「割り切った考え」を持った主人公にある程度共感してはまったのかもしれません。あと,物語の生活環境設定ですけど,香港とか上海,台湾といった中国的ジャンクシティをモデルにしています。他にも「道士」とか「龍脈」とかの物語のキーワードが,「儒教」「道教」「風水」などの中から言葉を多用して,世界観を構築しています。そんなアジア的な中で繰り広げられる「宇宙の旅と戦い」という取り合わせですね,これは。先進の宇宙旅行とアジアの精神(宗教的なもの)を組み合わせたのには,さすが伊藤氏と思ってしまいました。

98/06/21

「ねえ,笑ってよ。そうしたら私,幸せになれる・・・」・・・EVE burst errorについて

 このEVEはSS版で発売されているマルチサイトアドベンチャーゲームです(18歳以上推奨)。もともとこのゲームは,PC9801版の18禁ゲームとして発売されていたのをリメイクしています。(PC版はC's ware,SS版はImadioから発売。PC版はWindows版(R指定)もあります。)

 ゲームシステムとしては,2人の主人公の視点から別々の事象が起こり,その事象から最終的に1つの事象へとつながっていくという斬新なシステムをとっています。1人の主人公は落ちぶれているけれども敏腕の私立探偵,もう一方は任務遂行率99%を越えるエージェント。この2人がそれそれの事件(私立探偵は,美術品捜索。エージェントの方は要人護衛)を解決していくうちに1つの国家の陰謀に巻き込まれていく・・・というようなストーリーです。とにかく,シナリオがよく練り込まれていますから,ゲームが終わるまで謎がわかりません。謎を解いていく過程も楽しいですし,物語中に詰められているギャグもいけてます。特に物語のラストは感動ものですので,普通のRPGなんかに飽きた方にはもってこいのゲームです。個人的にアニメ化されないかなあと思っているほどです。アドベンチャーゲームは一度やってみなければおもしろさはわかりかねると思いますので,暇な方はプレイしてみてください。

 C's ware,Imadioともにウェブサイトを持っています。前者は18禁サイトですので自力でサーチしてください(笑)。後者は http://www.imadio.com/ です。

98/06/14

「唯ね,お兄ちゃんのこと・・・」・・・OAV版「同級生2」TV放映決定!!

 この「同級生2」というのは1992年に「エルフ」が発売したパソコンゲーム「同級生」の第2弾として,1995年2月(これはよく覚えてません)に発売されたパソコンゲームのことです。ゲームの内容としては,高校3年の主人公とその同級生やその他の女性との恋愛を描いたゲームです。(ただし,パソコン版,PC−FX版は18歳未満購入不可,SS版は18歳以上推奨,PS版,SFC版は一般扱というゲームです。賢明な方はどのようなゲームかはおわかりですね)このゲームは他機種に移植されるほど,完成された,よくできたゲームです。シナリオ,ゲーム性,ビジュアルは,どの美少女恋愛ゲームよりも洗練されていて,1995年度のパソコンゲームの売上高が1位になっているほどです,一般ゲームを差し置いて。

 それほどのゲームであれば,まあビデオ化は時流に乗って当然かということで去年からR指定のビデオとして公開されていましたが,今回7月から一般TV放映されるようです。徳島から見るのであれば,サンテレビが発信するようですので,毎週木曜の深夜に。しかし,疑問というか楽しみというものが一つ。R指定の映像をどのように改造してくるのか。やっぱり,パソコンの方でゲームをクリアした者にとっては,その部分も楽しみではありますから(^^;)

 あと,このゲームを開発したエルフは,ホームページを持っています。「同級生」,「下級生」,「この世の果てで恋を歌う少女YUNO」などメガヒットの美少女ゲームを作成しているところです。ここのURLはあえて記載しません。(一応18禁サイトでもありますから)興味のある18歳以上の方は,自力でサーチしてください。

98/06/07

「私何にも知らないの〜 みみみはぴょ・こ・ん!」・・・アンドロイドアナMAICO2010について

 これは毎週月曜WOWOWで放送されているアニメです。原作は清水としみつ。

 原作はあるんですが,原作はシリアスムード,アニメは完全ギャグに徹しているというちょっと変わった展開をしています。私自身一番気に入ったのは,オープニングテーマです。テーマソングがすべて「ドレミファソラシド」の音階でテロップが流れて,それで歌っているんです。オープニングは1番だけですからこの音階だけの歌ですが,2番には一応歌詞がついています(ほんとに,「一応」というぐらいのもので,ほとんど音階の流用ですけど)

 初めて聞いたときは,出だしの「そらそらそら〜そらみっ!」(機械的コード表現は「R8C8D8C8D8C16D8C16D8A4R4R2」となり実音は歌詞音より低めです。でないと高すぎて歌えませんね,これは。この機械表現について詳しく知りたい方はメールをください)がしばらく頭を離れず,仕事をしていても回っていました(^^;) 

 この「アンドロイドアナMAICO2010」には公式ウェブサイトがあります。お暇な方は http://www.MAICO2010.com/ に飛んでみてください。

98/06/01

「祝!!センチメンタルグラフティwindows版発売決定!!」

 あのセガサターン版発売から約半年。とうとうパソコン版発売が決定しました。(ドンドンパフパフ〜)いやー嬉しいかぎりですね,あの「せつなさ炸裂」がハイクオリティになって帰ってくるのですから。このゲームについての情報はYAHOOで「sentimental」で検索できたところの適当な個人開設サイトで調べていただくか,適当な方にでも聞いてください。(私自身説明は苦手ですので)やっぱりお気に入りのキャラクターは,1 沢渡ほのか 2 森井夏穂 3 綾崎若菜及び杉原真奈美ですね。特に,ほのかが気に入った理由は,ゲーム開始時に一番最初に攻略し始めて,その声を聞いてしまったことですね。脳奬がキャラクターカラー(ほのか色とでも言うべきか)に一発で染まりました。

 さて,ゲーム発売はいいんですが要求されるスペックが心配です。ボーナスを当て込んで1号機第3次改造計画を立案しておかないと,すぐに予算不足になりますので(かなり使い方が荒いんです,私(^^;))

98/05/25

「7時台 OPで裸をだす ブレン」・・・ブレンパワードについて

 この4月から始まったアニメ放送で異彩を放っているのがこのブレンパワード。なにせWOWOWで19時台というゴールデンタイムに放送しているのはいいんですが,そのオープニングアニメーション中に出てくるキャラ(すべて女の子)はほとんど裸! それも全裸!! 服を着ているシーンなんて数カットしかないのです。地上波では絶対に出来ない芸当ですね。(PTAが怒鳴り込んできそうです。)地上波での「ウテナ」「エヴァ」のように絡みを描こうとしていないのが救いかもしれませんね。

 作品自体はあの富野(ガンダムの監督)氏が仕切っています。まあ,比較的見れる作品と現状では思っています。今後の展開に期待します。 

98/05/17

「センチメンタルグラフティ」について

 98年1月23日,セガサターン用に発売されたソフトです。ゲームジャンルとしては恋愛美少女ゲームですが,何せ発売前の人気が異常に高く,バンプレストがゲーセン用景品を様々に作り出していました。(まあ,私はその戦略に見事にかかってしまった一人ですが(^^;))

 前評判の高さの割にゲーム性が少し足りなかったというのが一般的な評価と思われます。(まあ,12人の好意を持ってくれている女の子を,最終的には11人をふって(陰でね),1人と結ばれなければという酷なことをやるゲームですが)

 現在,テレビ東京では,それのアニメ「センチメンタル ジャーニー」が放映されています。(まともに徳島ではみれないから,一度見てみたい)

 この7月にはプレイステーションで「センチメンタルジャーニー」としてボードゲーム的なものが発売されるようです。

98/05/10

「カードキャプターさくら」について

 これは,NHK衛生第2で毎週火曜日PM6:00から30分間放送されているアニメです。原作はCLAMP。

 まあ,原作者は嫌いじゃないから見てみましょうと見てしまったら,引き込まれましたよ,はい。特に「さくら」の声がキャラクターによく合っているし,某氏に言わせると「ゴロにゃん」状態に陥ってしまえるほどの声色。セル及び背景の描画資質は,比較的良好です。ストーリーも天下のNHKですので,お子さまにもわかりやすく設定されていると思われます。98年度4月期開始のアニメーションの中では,その質ではトップクラスであろうかと思われます。

(ちなみに,私は原作を読んだことがありません。近々予習復習のため読もうと思っています。)

戻る 過去2

=TALK=